トンネル覆工工事に欠かせない吹付けコンクリート

山岳トンネルでは、一般的に NATM 工法によるロックボルトと吹付けコンクリートの施工がトンネル覆工の地盤サポートに広く利用されています。 吹付けコンクリートの施工では、安全性の確保と耐久性を考慮したコンクリートの配合が必要です。トンネルや地下工事における吹付けコンクリートは、早期初期強度性と長期強度が求められます。その速さと強さを支えるのが「急結剤」という材料です。

 

Wet shotcrete

湿式吹付けコンクリートの例

レディーミクストコンクリートをポンプまたはエアーで圧送し、ノズル部で急結剤を加えて吹付ける施工方法です。 乾式吹付けコンクリートに比べ、コンクリートの品質変動が少なく、粉じんやリバウンドの発生が少ない特徴があります。

 

Dry shotcrete

乾式吹付けコンクリートの例

水を含まないドライミックスしたコンクリート材料をエアーで圧送し、ノズル部で練混ぜ水および急結剤を加えて吹き付ける施工方法です。湿式吹付けコンクリートに比べ、長距離圧送が可能です。

 

 

粉体急結剤

アルカリフリー液体急結剤が開発される前の液体急結剤は、アルミン酸塩が主成分であり、ナトリウム(Na)やカリウム(K)を多量に含んだ強いアルカリ性の溶液でした。このため、現場での取り扱いの際にアルカリ火傷の危険性などに注意を払う必要がありました。平成 30 年( 2018 年)には、従来の 粉体急結剤の主成分である「アルミン酸ナトリウム」が劇物に指定されています。また、一般的に粉体急結剤を使用した吹付けコンクリートの粉じん発生量は、液体急結剤を使用した場合に比べ、多くなるといわれています。

アルカリフリー液体急結剤

厚生労働省は、粉じん障害防止規則及び労働安全衛生規則の一部の改正に伴い、「ずい道等建設工事における粉じん対策に関するガイドライン」を改正しました(2021 年4月1日施行)。これにより、粉じん濃度目標レベルが 3mg/m3 から 2mg/m3 に引き下げられています。シーカのアルカリフリー液体急結剤「シーカ®シグニット」は、成分中にアルカリ分をほとんど含まないアルカリフリーの液体急結剤で、毒物・劇物の指定に該当しません。作業員に対する安全性が高く、かつ粉じんを低減して作業環境を改善するとともに、長期強度の低下が少ない耐久性に優れた吹付けコンクリートの施工を可能にします。

 

Dry shotcrete

従来の粉体急結剤を使用した施工状況

  • 吹付けシステム:湿式吹付けコンクリート
  • 急結剤:粉体急結剤
  • コンクリート用化学混和剤:無使用(プレーンコンクリート)

 

Liquid shotcrete

液体急結剤を使用した施工状況

  • 吹付けシステム:湿式吹付けコンクリート
  • 急結剤:シーカ ® シグニット 5178 AFL
  • コンクリート用化学混和剤:シーカ® ビスコクリート® NT 1000 LA
SikaSigunit AFL video thumbnail

【動画】液体急結剤と従来の粉体急結剤を使用した施工事例の比較 

(広島市安芸津町 安芸津バイパス三津第一トンネル工事)

初期の凝結と強度確保

液体急結剤「シーカシグニット」を用いた吹付けコンクリートは吹付け後の凝結が良好で、材齢 24 時間における換算圧縮強度において、吹付けコンクリートに求められる初期強度を十分に確保しました。

はね返り率低減による施工ロス削減

天端におけるはね返り率は、粉体急結材と比較して約37-48%の低減効果を確認でき、 材料ロスの軽減が可能となりました。

粉じん濃度低減による作業環境改善

吹付け時における坑内の粉じん濃度は、 粉体急結材と比較して約45-53%の低減となり、液体急結剤の使用により坑内環境が大きく改善しました。

 

 

 

シーカ®シグニット 5178 AFL アルカリフリー液体急結剤 大断面トンネル用

 

シーカ®シグニット 5161 AFL アルカリフリー液体急結剤 中小断面トンネル用、法面深礎杭用

 

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