Sikaflex®-268
鉄道車両向けアッセンブリー&ガラス用接着剤・シーリング材(硬化促進に対応可能)
Sikaflex®-268は、鉄道車両市場向けに特別に設計された接着システムです。 アッセンブリー(組立部品)の接着やガラス窓接着の用途に適しています。優れた耐候性と様々な洗浄剤に対する比類ない耐薬品性により、鉄道車両の外装目地のシーリング用途に使用するのに理想的な製品です。 Sikaflex®-268は、シーカのブラックプライマーレス接着プロセスに対応しています。 Sikaflex®-268は、シーカのBoosterとPowerCureシステムで硬化を促進させることができます。
- 幅広い種類の鉄道車両洗浄剤への耐薬品性
- 接着・シーリングに適している
- 滑らかな仕上げが可能
特長
- 多種多様な洗浄剤への耐薬品性
- EN45545 R1/R7 HL3に適合
- Sika BoosterとSika PowerCureにより硬化促進が可能
- 非常に優れた耐候性
- とても優れた作業性、均し性
- 無溶剤
適用範囲
Sikaflex®-268は、鉄道車両や商用車製造とその補修市場における、アッセンブリー用途やガラス窓接着向けに開発されました。 優れた均し性と施工性を示します。優れた耐候性と幅広い鉄道車両洗浄剤への優れた耐薬品性があるため、外装目地のシーリング用途にも使用が可能です。 応力亀裂を起こしやすい材料にSikaflex®-268を使用する場合は、材料メーカーにご確認の上、使用前に現物の被着材で試験を実施してください。 Sikaflex®-268は、施工経験のある専門業者での使用を前提としています。実際の被着材と作業環境で試験を実施し、接着性と材料の適合性を必ず確認してください。荷姿
ソーセージパック | 600 ml |
ペール缶 (受注生産) | 23 l |
ドラム缶 (受注生産) | 195 l |
製品詳細
主成分 | 1成分形ポリウレタン | |
色 (CQP001-1) | ブラック | |
硬化機構 | 湿気硬化 | |
密度 (未硬化) | 1.3 kg/l | |
形状保持性 (CQP061-1) | とても良い | |
施工温度範囲 | 5 ~ 40 ℃ | |
スキンタイム (CQP019-1) | 60 分 A | |
オープンタイム (CQP526-1) | 40 分 A | |
硬化速度 (CQP049-1) | グラフ参照 | |
収縮率 (CQP014-1) | 1 % | |
硬度 (ショアA) (CQP023-1 / ISO 48-4) | 55 | |
引張り強度 (CQP036-1 / ISO 527) | 6 MPa | |
破断時の伸び (CQP036-1 / ISO 527) | 500 % | |
引裂き強度 (CQP045-1 / ISO 34) | 13 N/mm | |
引張りせん断強度 (CQP046-1 / ISO 4587) | 4.5 MPa | |
適用温度範囲 (CQP509-1 / CQP513-1) | -50 ~ 90 ℃ | |
保存期間 | ソーセージパック ペール缶 / ドラム缶 | 12 ヵ月 B 6 ヵ月 B |
CQP = Corporate Quality Procedure | A) 23 ℃ / 50 % r. h. | B) 25 ℃以下で保存 |
硬化機構
Sikaflex®-268は、空気中の湿気との反応により硬化します。⼀般的に低温低湿時は空気中の⽔分が少なく、硬化は遅くなります。(グラフ1参照)。
グラフ1: Sikaflex®-268の硬化速度
耐薬品性
Sikaflex®-268は、一般的に、淡水、海水、希酸および希アルカリ溶液に耐性があります;燃料、鉱油、植物性および動物性油脂に一時的な耐性があります;有機酸、グリコール酸アルコ―ル、濃無機酸および濃アルカリ溶液または溶剤には耐性はありません。幅広い種類の鉄道車両用洗浄剤への耐性がありますが、使用には洗浄剤メーカーのガイドラインをご参照ください。鉄道車両洗浄剤の中には、リン酸などの強力な化学物質を含んでいるものがあり、これがSikaflex®-268の耐久性に大きく影響する可能性があります。 そのため、暴露時間を最小限に抑え、洗浄剤を正しく希釈し、洗浄の後によく洗い流すことが最も重要です。 新たな洗浄剤を使用する際は、事前に試験を実施してください。
上記の情報は、一般的な情報です。特定の用途についての情報は要望に応じて提供いたします。
施工方法
下地処理
表面は、清潔で、乾燥し、グリス、オイル、および埃がないようにしてください。
表面処理は、被着材の種類や仕様によって決まり、長期的な接着には極めて重要です。これらの処理方法は経験に基づくものであり、いかなる場合でも現物の被着材での事前試験にて検証を行ってください。
施工
Sikaflex®-268 は、 5 ℃ 〜 40 ℃ (外気温や製品)の間で施⼯することができますが、反応性、施⼯性の変化を考慮する必要があります。 被着材とシーリング材の最適温度は15 ℃ 〜 25 ℃の間です。
低温下での粘度上昇を考慮してください。施⼯を容易にするために、使⽤前に接着剤を室温に戻してください。接着剤の厚さを均⼀にするために、三⾓形状でのビード塗布を推奨します(図1参照)。
図 1: 三角ビードを上図のように圧着してください。
Sikaflex®-268は、ピストン式のハンドガン、エアーガンまたは電動ガンならびにポンプ設備で塗布することができます。高温多湿の環境下ではオープンタイムが非常に短くなります。必ずオープンタイム内に部材を取り付けてください。接着剤の膜が形成された後は、絶対に部材を取り付けないでください。
ポンプの選定・設定に関するご質問等は、シーカ・ジャパン(株) テクニカルサービスまでお問い合わせください。
仕上げ
均しおよび仕上げは接着剤のオープンタイム内に行う必要があります。Sika® Tooling Agent Nの使用をお勧めします。 他の仕上げ剤は適合性および互換性について、使用前に試験にて確認してください。
除去
硬化前のSikaflex®-268は、Sika®Remover-208または他の適切な溶剤を用いて工具や機器から取り除いてください。硬化後は機械的に取り除くしかありません。手など皮膚に付着した場合は、直ちにSika®Cleaner-350Hまたは適切な工業用ハンドクリーナーおよび水で洗い流してください。溶剤は使用しないでください。