Sika® Primer-207
各種被着材用溶剤系有色プライマー
Sika® Primer-207は、溶剤系の黒色プライマーです。湿気と反応して薄膜を形成します。この薄膜は、被着材とプライマー間、被着材とシーリング材/接着剤間に結合して作用します。
Sika® Primer-207は、シーカの1成分形ポリウレタン系製品を塗布する前の接着面用処理剤として特別に配合されています。このプライマーは、多くの被着材において前工程の活性化処理なしで非常に優れた接着性を提供します。Sika® Primer-207は、一定時間長波紫外線を当てると発光します。この特徴は工程内管理に使用されます。
- ガラス面・塗装面の両面に使用可能
- 速乾性を実現
- 多種多様な被着材に優れた接着性
製品の特長
- 多種多様な被着材への接着性を高める
- UVライト下で目視確認が可能
- 塗布が容易
適用範囲
Sika® Primer-207は、フロートガラス、セラミックコートガラス、プラスチック、プレコーティング、塗装面、電着塗装、金属などのとても広範囲の被着材への接着性を改善するために使用されます。応力亀裂を起こしやすい材料にSika® Primer-207を使用する場合は、材料メーカーにご確認の上、使用前に実際の被着材で試験を実施してください。
本製品は施工経験のある専門業者での使用を前提としています。実際の被着材と作業環境で試験を実施し、接着性と材料への適合性を必ず確認してください。
性質/特長
- 多種多様な被着材への接着性を高める
- UVライト下で目視確認が可能
- 塗布が容易
荷姿
缶 | 30 ml |
製品詳細
主成分 | 溶剤系ポリウレタン溶液 | |
色 (CQP001-1) | ブラック | |
固形分 | 27 % | |
施工温度範囲 | 5 ℃ ~ 40 ℃ | |
施工方法 | ハケ、フェルトまたはフォームアプリケーター | |
使用量 | 被着材の多孔性による | 50 ml/m2 |
フラッシュオフタイム | 5 ℃以上 最長 | 10 分 A 24 時間 A |
保存期間 | 小容量パッケージ | 12 ヵ月 B |
CQP = Corporate Quality Procedure | A) 施工環境の温度によりフラッシュオフタイムは異なります。 |
B) 25 ℃以下の乾燥した場所に密閉容器に入れて直立で保存 |
重要項目
Sika® Primer-207を5℃以下で使用する場合は、もっとも厳しい条件下での事前確認試験を必ず実施してください。
Sika® Primer-207は湿気と反応します。製品の品質を保つために、使用後は直ちにプラスチック製の内蓋で容器を再密閉してください。表面処理作業完了後はその都度キャップをしっかり閉めてください。
頻繁に製品を使用する場合、開封後1カ月、頻繁に使用していない場合は2カ月を超えたものは廃棄してください。100 mlの場合は開封後2週間で廃棄します。30 mlの缶は、1回で使いきってください。
ゲル化、分離、および著しく粘度が上昇しているプライマーはすぐに廃棄してください。
本品は他の物質と希釈または混合しないでください。
フロートガラス、プラスチックなどの透明または半透明の被着材に使用する場合、適切なUV保護が必要です。
発光の探知
Sika® Primer-207は、塗布工程管理として320 ~ 420 nm の波長の光源を当てることにより可視化できます。検出過程に太陽光や人工光を遮断すると、検出の品質が大幅に向上します。
注: 発光効果は時間経過とともに低下します。
施工方法
施工方法
表面は清潔で乾燥させ、グリス、オイル、ホコリ、そして汚染物質を完全に取り除いてください。
被着材に対する接着性は、研磨、清掃、および活性化などの前処理の追加や組み合わせによって改善されます。
塗布
Sika® Primer-207を混合ボールの音が鳴るまでよく振ってください。さらに1分間よく振って、ハケ、フェルトまたはフォームアプリケーターで薄く均一に塗布してください。
施工と被着材の最適温度は15 ℃~25℃です。
Sika® Primer-207は、1回だけ塗布してください。全体に薄くムラなく適切に塗布されていることを確認してください。使用量および施工方法は被着材の特性に依存します。使用後はすぐに容器の蓋をしっかりと閉めてください。
FAQ
プライマーの粘度が高くなった場合は、シンナーや溶剤を使用して製品を希釈しないでください。破棄をお願いします。
プライマーの容器を振る事で容器の底に沈殿していた固形物が撹拌されて、薄く均一な塗布が可能になります。
固形物を含むすべてのメーカーのプライマーは、使用前に振らなければなりません。
プライマーは有機材料であり、非常に短期間で紫外線によって破壊されるため、耐久的な保護はできません。
耐久性のある接着を確保するために、透過性のある被着材(ガラス、樹脂、FRPなど)では紫外線から接着界面を保護する必要があります。
UV保護の方法は、紫外線を透過しないセラミックコートなどの被膜金属や不透明樹脂による紫外線を完全に遮へいするテープがあります。
Sika®AktivatorおよびSika®Primer-207には、有機溶剤が含まれており、有機溶剤の影響を受ける可能性がある被着材には注意が必要です。
特にアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂は環境ストレスクラックの原因となる可能性があり、接着剤・シーリング材も含めて適合性を確認することを推奨します。
Sika®Primer-207が完全に硬化していない場合はSika®Remover-208を使用して清掃することができます。
しかし、硬化してしまった場合は、機械的に取り除くしかありません。
高粘度/ゲル化したプライマーは使用を中止して廃棄し、シンナーや溶剤による希釈をしないでください。高粘度/ゲル化したプライマーは、反応性が低下しており、剥がれなどの原因となることがあります。
プライマーの容器を振る事で容器の底に沈殿していた固形分が撹拌されて、薄く均一な塗布が可能になります。
- オープンタイムの上限は、多くの環境要因に左右されます
- 高温環境では時間が短くなり、また、汚れとホコリは悪影響を及ぼします。したがって、自動車ガラス交換作業では、2時間後には、再度、清掃と化学的処理を繰り返すことをお勧めします。
- 被着材の表面張力が十分でない場合、プライマーの濡れに問題が起こります。これは、主にセラミックプリントに存在する一般的でない汚染が原因である事が知られています。
- 除去および清掃(Sika®CleanerPCA)、または適合したガラスを使用してください。
- 耐久性のある接着を確保するために、透明なフロントガラスは紫外線から表面を保護する必要があります。Sika®Primer(および他のメーカーの大半のガラスプライマー)は有機材料であり、非常に短期間で紫外線によって破壊されるため、耐久的な保護はできません。
可能なソリューションは、次のとおりです:
- 適切な塗装(UV保護が可能な)
- UV保護が可能な金属または不透明なプラスチックトリム
- Sika®UV Shield Tape
- Sika®Primer-207を厚く塗布すると、フラッシュオフタイムが長くなります。又、接着不良の原因となる可能性があります。ただし、金属素地の腐食防止として塗布する場合は、Sika®Primer-207を2度塗りして、長期間保護することをお勧めします。
- すべてのSikaアクティベータおよびプライマーは、開封後は品質保持期限よりも短くなります。適切な保存条件で開封後2~4週間(製品データシート参照)、又は、品質保持期限のいずれか早い方でご利用いただけます。使用後は必ず内蓋と容器のキャップの両方をしっかりと閉めてください。製品が増粘する、変色する、または、固まった場合は、安全データシートに記載された情報に従い、ただちに廃棄してください。