2025/03/04
SIX証券取引所上場規則第53条に基づく臨時の公表
※本ページは2月21日にスイスで発表された内容の日本語抄訳版です。詳細な情報は英語原文をご覧ください。
- シーカ、2024年の純売上高は117億6,310万スイスフラン(スイスフラン換算で4.7%増)に
- 現地通貨ベースでは7.4%の増収
- マテリアルマージン率は54.5%に増加(2023年:53.6%)
- 減価償却前営業利益(EBITDA)は11.0%増の2,269.5百万スイスフラン(前年:2,044.7百万スイスフラン)
- EBITDA率は19.3%に大幅上昇(2023年:18.2%)
- 純利益は17.4%増の12億4,760万スイスフラン(前年:10億6,260万スイスフラン)
- 希薄化後EPSは16.7%増の7.76スイスフラン(前年:6.65スイスフラン)
- 一株当たり予想配当金は3.60スイスフラン(前年度:3.30スイスフラン)
- 2025年度の見通し
〇現地通貨ベースでは3~6%の売上増を予想。
〇EBITDAが比例して増加し、EBITDA率は19.5%~19.8%に上昇。持続可能な利益ある成長のための2028年戦略的中期目標を確約
"非常に厳しい市場環境が続いているにもかかわらず、過去最高の売上高を達成し、それに比例して利益も大幅に増加しました。この業績を誇りに思うと同時に、厳しい状況下でも市場シェアを拡大し、MBCC の買収、数々の成長イニシアティブ、強力で持続可能な製品イノベーションの強みを十分に発揮する能力を実証することができました。私たちは自らを強力なプレーヤーとして位置づけ、今後も成長を推進し、シーカのビジネスチャンスを開拓していきます。3 万4,000 人を超える従業員は、今回もまた素晴らしい業績を上げ、前向きな姿勢とモチベーションでシーカの成功に大きく貢献してくれました。従業員の皆さんに心から感謝申し上げます。" CEO トーマス・ハスラー
マテリアルマージンの顕著な改善、収益性向上
2024 年、シーカのマテリアルマージンは54.5%(前年度:53.6%)と大幅に改善し、想定通り54~55%の範囲内に収まりました。EBITDA は11.0%増の2,269.5 百万スイスフラン(前年度:2,044.7 百万スイスフラン)となり、過去最高を更新しました。EBITDA 率は19.3%(前年度:18.2%)に達しました。純利益も12 億4,760 万スイスフラン(前年度:10 億6,260 万スイスフラン)と、前年度を17.4%上回る過去最高水準に達しました。営業フリーキャッシュフローは14 億290 万スイスフラン(前年:14 億4150 万スイスフラン)と、戦略目標の10%を大きく上回る売上高比11.9%という高水準を達成。2024年、シーカは債務削減を通じて貸借対照表を強化しました。
全地域で成長と市場シェア拡大
すべての地域が好調に推移し、シーカの持続的な成長と市場シェアの拡大に貢献しました。このように、シーカは昨年度、厳しい市場環境の下でもさらなるオーガニック成長を達成することに成功しました。
EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域の売上高は現地通貨ベースで7.3%増(前年度:14.1%増)となりました。2024 年、欧州の建設市場の市場環境は非常に厳しいものでした。一方、中東とアフリカの国々は事業活動を大幅に拡大することができました。市場動向とは逆に、シーカはドイツのマイナス市場でも好調に推移し、イタリアやスペインなどの南部諸国は年間を通じてわずかな成長を達成しました。自動車・産業用事業は減少しました。これは特に欧州における新車需要の減少によるものです。2024 年にはハイブリッド車の販売台数のみが増加しました。
米州地域では、現地通貨ベースで売上高は11.2%の伸びを達成しました。(前年度:15.0%)。同地域の売上高が40 億スイスフランを超えたのは、2024 年が初めてです。シーカUSA は安定した力強い成長を記録しました。州が支援するインフラプロジェクトや、米国での生産移転推進の一環として実施されている商業用建設プロジェクトが、好調な傾向を支えています。米国で販売される全製品とソリューションの100%近くが米国で製造されているというシーカの現地におけるプレゼンスと、改修事業における強力なポジションのおかげで、シーカは市場を上回る業績を上げました。中南米も堅調な成長でこの地域のプラス傾向に貢献しました。
アジア・太平洋地域の売上高は現地通貨ベースで2.4%増(前年:14.7%増)となりました。政府の支援策にもかかわらず、中国の建設市場は依然として著しく低迷しています。これは、特にシーカのプロジェクト事業の落ち込みと、ある程度製品販売事業にも反映されています。対照的に、東南アジアは2024 年にかけて勢いを取り戻し、1 桁台後半の成長を達成しました。自動車・産業関連事業では、シーカは中国、日本、インドにおいて、国内外メーカーの車両における自社技術のシェアを引き続き拡大しました。
増配と取締役会の新任について
良好な業績を踏まえ、2025 年3 月25 日に開催される年次株主総会において、取締役会は株主に対し、1 株当たりの配当総額を3.30 スイスフランから3.60 スイスフラン(9.1%増)に増額することを提案する予定です。この配当金の半額は、資本準備金から分配されます。シーカは過去25 年間、年平均2 桁のペースで配当を増額してきました。2025 年3 月25 日に開催される年次株主総会では、クオック・ワン・ンが取締役に指名されます。2011 年から取締役を務めているモニカ・リバーは再選に立候補しません。
展望
シーカは、緩やかに回復しつつある経済環境の中で、引き続き戦略を実行し、持続可能で収益性の高い成長を実現できると確信しています。シーカは、持続可能で収益性の高い成長に向けて、2028 年の戦略的中期目標を策定しています。2025 年度については、現地通貨ベースで3~6%の売上成長を見込んでいます。EBITDA はさらに比例して増加し、EBITDA 率は19.5%~19.8%に拡大すると見込んでいます。