2021/04/28

シーカは横浜ゴム株式会社の接着剤事業であるハマタイトを買収することで合意しました。ハマタイトは日本市場のマーケットリーダーで、自動車産業や建設産業へ接着剤やシーリング材を提供しています。この買収により、シーカは日本市場における地位を大幅に強化し、日本市場の全主力OEM に対するアクセスを増やし、日本の建設業界でシーリングや接着用途向けの製品提供を拡大させることができるようになります。東京を本拠とするこの事業の年間売上は1 億6 千万スイスフランです。また、この取引は独占禁止法規制当局による認可の対象となります。

ハマタイトは強固な有名ブランドを有する認知度と信頼性の高いサプライヤーで、日本の自動車産業および建設産業でマーケットをリードしています。その高品質な製品と日本全国にわたる販売網により、日本の自動車向けOEM のほか、建設部門の顧客とも長期にわたる関係を構築しており、長く信頼できるビジネスパートナーであるとされています。その製品ポートフォリオは、ポリウレタンやホットメルト、変成シリコーンなど、様々なテクノロジーで構成されています。定評のあるハマタイトブランドは、ガラス接着およびホットメルト用途において、日本のOEM で優先されるソリューションです。また建設産業では、建築外装用シーリング・接着ソリューションが主な施工分野となっています。ハマタイトは5 つの工場を稼働させており、主力工場は平塚にあります。その他の製造施設は日本、中国、タイ、米国にあります。


ハマタイトの買収により、シーカの自動車事業は全ての国内主要OEMへの市場アクセスが増加し、これらの顧客の世界における自動車1 台当たりの構成品比率(スイスフラン換算売上げ/自動車)が3 倍となり、直ちにメリットを享受することとなります。さらに、世界中のあらゆる得意先についてシームレスな事業移管を確保するだけでなく、シーカは、他国で事業運営を行う際にもグローバルな日本車メーカーとの関係をさらに拡大し、その製品提供を拡充することが期待できます。シーカは、統合された事業によって、最も幅広く展開するグローバルな生産拠点を有することとなり、したがって、全ての自動車OEM に対し、サプライチェーン上のメリットを長期に亘って提供できるようになります。


建設分野においては、シーカは、この買収により日本市場でシェアを獲得し、強力なプレーヤーとなることができます。さらに、シーカは、この買収により、日本の高い建築基準を満たすシーカの接着剤やシーリング材の製品群を拡張することになります。この拡張された補完し合う製品群や拡大する顧客網により、大きなクロスセリングの機会を伴う事業統合が実現します。また日本における生産拠点の拡大強化により、より大きくなる顧客基盤に確かなサービスを届けることができます。

シーカの最高経営責任者、ポール・シューラ―は「今回の買収は私たちの成長戦略に完全に合致するものです。ハマタイトにより、自動車および建設産業へのシーカの市場進出を加速させる屈指の技術、ノウハウ、スキルを持った人材がグループに加わります。グローバルに展開する製造拠点により、世界中の自動車産業における私たちの顧客に対し、グローバルおよびローカルにおいて、サービスの提供を強化することができます。私たちはハマタイトの素晴らしいチームがシーカの仲間に加わることを心から歓迎し、これから共に働くことを楽しみにしています。」と述べています。

また、シーカのアジアパシフィック地域責任者のマイク・キャンピオンは、「ハマタイトにより、私たちは有能な営業担当者と日本市場での顧客ネットワークを大きく拡大させることになります。私たちは共に力を合わせて、幅広い高品質製品や一流のサービスを提供してまいります。事業を統合させる際、シーカはハマタイトの企業文化に細心の注意を払い、日本のビジネス慣行を尊重します。私たちはハマタイトの社員の皆さんが私たちのチームに参画して、クロスセリングの機会を構築することを期待しています」と述べています。

一方、横浜ゴム株式会社の代表取締役社長、山石昌孝氏は「私は、ハマタイトが世界最大手の化学製品企業であるシーカの傘下でさらに事業拡大を進めることができると確信しています。横浜ゴムのMB事業は既存の中核事業をさらに深掘りすることにより、2021 年2 月19 日に発表した私どもの新たな中期事業計画「ヨコハマ・トランスフォーメーション2023」を着実に遂行していく所存です」と述べています。

 

本件に関するお問い合わせ先

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