Sikasil® WS-605 S
Sikasil® WS-605 Sは、大きな動きに対する追従性に優れ、多様な被着材に極めて優れた接着性を持つ、脱アルコール型の高耐久性シリコーン系シーリング材です。非多孔質な被着材での滲みや多孔質な被着材での染みなどの汚染が発生しにくい特性があります。特に、ガラスの構造接着、カーテンウォール、および窓周辺の耐候性シール用途に適しています。
- 優れた耐紫外線、耐候性能
- 優れた接着性
- 低汚染性
特長
- 非多孔質被着材に滲みが発生しにくい
- 多孔質被着材に染みが発生しにくい
- 優れた耐UV性および耐候性
- ガラス、金属、コーティング / 塗装金属、プラスチック、木材に良好に接着
- ISO 11600 F 25 LM & G 25 LM, EN 15651-1 F EXT-INT CC 25LM, EN 15651-2 G CC 25LM, ASTM C 920 for Type S, Grade NS, Class 50 (ムーブメント許容量 ± 50 %), ASTM C 1248, AENOR Marca N F+G 25 LMに適合
- EN 15651-1:2012、F EXT-INT CC 25LM、EN 15651-2:2012、G CC 25LM準拠のCEマーク表示、Control Body 1119による認証
- SNJF Façade&Vitrage 25 E (product code: 2885, 2891) ブラック、グレー、ホワイトの色が適合
- 一般的なVOC要求事項に適合: Indoor Air Comfort: 合格、EMICODE: EC1 Plus、フランスのVOC規制: A+、BREEAM International (v.6 2021)/BREEAM NOR (v.6 2022): Exemplary Level、M1: 合格、Global LEED v4/v4.1 beta EQc 2: Low-Emitti g Materials: CDPH-IAQ SCAQMD Rule 1168
適用範囲
Sikasil® WS-605 S は、厳しい環境下での耐久性が要求される耐候性シーリングに使用できます。 特にガラス建造物のウェザーシール、カーテンウォールや窓まわりなどへの耐候性シーリングに適しています。 本製品は施工経験のある専門業者での使用を前提としています。実際の被着材と作業環境で試験を実施し、接着性、非汚染性、および材料の適合性を必ず確認してください。荷姿
カートリッジ | 300 ml |
ソーセージパック | 400 ml 600 ml |
ペール缶 | 26 kg |
ドラム缶 | 280 kg |
製品詳細
主成分 | 1成分形シリコーン | |
色 (CQP001-1) | 多色展開 A | |
硬化機構 | 湿気硬化 | |
硬化タイプ | ニュートラル (脱アルコール型) | |
密度 (未硬化) | 1.43 kg/l | |
形状保持性 (CQP061-4 / ISO 7390) | 良い | |
施工温度範囲 | 施工環境 | 5 ~ 40 ℃ |
スキンタイム (CQP019-1) | 25 分 B | |
タックフリータイム (CQP019-3) | 120 分 B | |
硬化速度 (CQP049-1) | グラフ参照 | |
硬度 (ショアA) (CQP023-1 / ISO 48-4) | 30 C | |
引張り強度 (CQP036-1 / ISO 527) | 1.0 MPa | |
100% モジュラス (CQP036-1 / ISO 527) | 0.3 MPa | |
破断時の伸び (CQP036-1 / ISO 527) | 800 % | |
引裂き強度 (CQP045-1 / ISO 34) | 4.0 N/mm | |
適応温度範囲 | -40 ~ 150 ℃ | |
保存期間 | カートリッジ / ソーセージパック / ペール缶 ドラム缶 | 12 ヵ月 D 6 ヵ月 D |
CQP = Corporate Quality Procedure | A) 詳細はお問い合わせください | B) 23 ℃ / 50 % r. h. |
C) 28日経過後 | D) 25 ℃以下で保存 |
硬化機構
Sikasil® WS-605 Sは、空気中の湿気との反応により硬化します。⼀般的に低温低湿時は空気中の⽔分が少なく、硬化は遅くなります。(グラフ1参照)
硬化速度は、主に相対湿度と温度に依存します。製品温度が50℃を超えると発泡を引き起こす可能性があるため、ご注意ください。
グラフ 1: Sikasil® WS-605 Sの硬化速度
施工方法
下地処理
表面は清潔で乾燥させ、グリス、オイル、そしてホコリを完全に取り除いてください。表面処理は、被着材の種類や仕様によって決まり、長期的な接着には極めて重要です。
施工
被着材とシーリング材の最適温度は15 ~ 25 ℃です。
Sikasil® WS-605 Sは、ピストン式のハンドガン、エアーガン、電動ガン及びポンプシステムでの塗布が可能です。適切なポンプシステムの詳細な情報については、シーカ・ジャパン(株) テクニカルサービスまでお問い合わせ下さい。
ジョイントの寸法は適切に設定する必要があります。最適な性能を得るために、目地幅は実際の変形量を考慮した上で、シーリング材の変形追従率に準拠して設計して下さい。目地深さは最低6mmで、幅 / 深さの比は最低2:1、最大4:1を遵守してください。目地深さ15mm以上は施工しないでください。
バックアップ材については、シーリング材へ悪影響を及ぼさない独立気泡のバックアップ材 (高弾性タイプの発泡ポリエチレンなど) の使用を推奨します。接合部が浅くバックアップ材を使用できない場合には、ポリエチレンテープの使用を推奨します。このテープは離型フィルム(ボンドブレーカー)として働き、目地の動き(変形)やシリコーンの伸び等の動きをさまたげません。
仕上げ
均しおよび仕上げは、接着剤またはシーリング材のスキンタイム内に仕上げてください。
塗布直後にSikasil® WS-605 Sを均す際は、接着面の濡れをよくするために接着剤を接合面に押し付けます。表面仕上げ材は使用しないでください。
除去
硬化前のSikasil® WS-605 Sは、Sika®Remover-208または他の適切な溶剤を用いて工具や機器から取り除いてください。硬化後は機械的に取り除くしかありません。手など皮膚に付着した場合は、直ちにSika®Cleaner-350Hまたは適切な工業用ハンドクリーナーおよび水で洗い流してください。溶剤は使用しないでください。
上塗り塗装
Sikasil® WS-605 S は上塗り塗装できません。
施工限度
Sikasil® シリーズ WS、SG、IG、およびWTのシリコーン系シーリング材と接着剤は、互いに接触しても悪影響を及ぼしません。さまざまなSikasil®製品間の互換性に関する特定の情報については、シーカ・ジャパン(株) テクニカルサービスにお問い合わせ下さい。
Sikasil® WS-605 Sに影響を与える材料を除外するには、ガスケット、テープ、セッティングブロック、シーリング材など、直接および間接的に接触するすべての材料は、事前にSikaによって確認されている必要があります。
2 種類以上の異なる反応系シーリング材を使用される場合、先に施工されたシーリング材が完全硬化してから次のシーリング材を施工して下さい。Sikasil® WS-605 Sは、対応するプロジェクトの適合等を詳細に検討した後、ガラス建造物アプリケーションとの組み合わせにのみ使用できます。
PMMAやPC製の部品には使用しないで下さい。応力亀裂(ひび割れ) などの発生原因となります。