
Sikaflex®-527 AT
Sikaflex®-527 ATは、空気中の湿気により硬化する、1成分形シラン末端ポリマー(STP)シーリング材です。この製品は、車体の内装および外装の多目的弾性ジョイント用に作られています。 Sikaflex®-527 ATは、ボデーショップで一般的に使用されるほとんどの被着材と良く接着します。
- 無溶剤
- ノンプライマーで多様な被着材に接着が可能
- 上塗り塗装性が良好(W/Wが可能)
特長
- 硬化が早い
- 作業性が非常に良い
- 水性塗料システムで上塗りが可能
- プライマー無しでも多種多様な被着材への良好な接着性
- 耐久性、および耐候性
- 低臭気
- 被着材を腐食させない
- 溶剤およびイソシアネートを含まない
- シリコーンおよびPVCを含まない
適用範囲
Sikaflex®-527 ATは、板金修理や車体組み付けでのシーリング、シームシーリング、および簡単な接着に加え、防振、防音対策にも適しています。Sikaflex®-527 ATは、ボデーショップで一般に使用される全ての材料、例えば金属用プライマー、塗装、金属、塗装プラスチック、およびプラスチックに良好に接着します。 応力亀裂を起こしやすい材料にSikaflex®-527 ATを使用する場合は、材料メーカーに確認の上、使用前に現物の被着材で試験を実施してください。 本製品は施工経験のある専門業者での使用を前提としています。実際の被着材と作業環境で試験を実施し、接着性と材料の適合性を必ず確認してください。
荷姿
カートリッジ | 300 ml |
ソーセージパック | 400 ml |
製品詳細
主成分 | シラン末端ポリマー | |
色 (CQP001-1) | ホワイト | |
硬化機構 | 湿気硬化 | |
密度 (未硬化) | (色により異なります) | 1.4 kg/l |
形状保持性 | 良い | |
施工温度範囲 | 外気温 | 5 ℃ ~ 40 ℃ |
スキンタイム (CQP019-1) | 40 分 A | |
硬化速度 (CQP049-1) | グラフ参照 | |
収縮率 (CQP014-1) | 3 % | |
硬度 (ショアA) (CQP023-1 / ISO 48-4) | 40 | |
引張り強度 (CQP036-1 / ISO 527) | 1.5 MPa | |
破断時の伸び (CQP036-1 / ISO 527) | 400 % | |
引裂き強度 (CQP045-1 / ISO 34) | 6 N/mm | |
適用温度範囲 (CQP509-1 / 513-1) |
4時間 1時間 | - 50 ℃ ~ 80 ℃ 120 ℃ 160 ℃ |
保存期間 | カートリッジ ソーセージパック | 15 ヵ月 B 12 ヵ月 B |
CQP = Corporate Quality Procedure | A) 23 ℃ / 50 % r. h. | B) 25 ℃以下で保管 |
硬化機構
Sikaflex®-527 ATは空気中の湿気との反応により硬化します。一般的に空気の含水量が少ない低温であればあるほど、硬化反応は若干遅くなります(グラフ1参照)。
グラフ1: Sikaflex®-527 ATの硬化速度
耐薬品性
Sikaflex®-527 ATは、一般的に、淡水、海水、希酸および希アルカリ溶液に耐薬品性があります;燃料、鉱油、植物性および動物性油脂に一時的な耐薬品性があります;有機酸、グリコール酸アルコール、濃無機酸および濃アルカリ溶液または溶剤には耐薬品性はありません。
施工方法
下地処理
表面は清潔で乾燥させ、グリス、オイル、ホコリ、そして汚染物質を完全に取り除いてください。
表面処理は、被着材の種類や仕様によって決まり、長期的な接着には極めて重要です。下地処理の方法は、適切なSika®Pre-Treatment Chartの最新版でご確認いただけます。これらの処理方法は経験に基づくものであり、いかなる場合でも現物の被着材での事前試験にて検証してください。
施工
Sikaflex®-527 ATは5 ℃から40 ℃の間で施工することができますが、反応性および施工性能の変化を考慮してください。被着材とシーリング材の最適温度は、15 ℃から25 ℃の間です。
Sikaflex®-527 ATはピストン式のハンドガン、エアーガンまたは電動ガンで塗布することができます。
仕上げ
シーリング材のスキンタイム内に仕上げてください。Sika®Tooling Agent Nを使うことが推奨されます。他の仕上げ剤は適合性および互換性について、使用前に試験にて確認してください。
除去
硬化前のSikaflex®-527 ATは、Sika®Remover-208または他の適切な溶剤を用いて工具や機器から取り除いてください。硬化後は機械的に取り除くしかありません。手など皮膚に付着した場合は、直ちにSika®Cleaner-350Hまたは適切な工業用ハンドクリーナーおよび水で洗い流してください。溶剤は使用しないでください。
上塗り塗装
Sikaflex®-527 ATは、スキンタイム以内の塗装が最適です。シーリング材の被膜形成後に塗装を行う場合、塗装前に上塗り面をSika®Aktivator-100またはSika®Aktivator-205を使って処理することによって、塗装密着性が改善されることがあります。焼付け工程(>80℃)がある場合、シーリング材が完全に硬化した後に行うことで最良の性能が得られます。使用されるすべての塗料について、実際の使用条件にて事前試験を実施し、確認する必要があります。
塗装の伸縮性は、通常、シーリング材の伸縮性よりも低くなります。 これにより、上塗り面の塗装にひび割れが生じることがあります。