インタビュー全文

 

あなたの建築デザインのアイデアを具現化するのに必要な建材や材料、技術はどういったものでしょうか?

建築デザインのアイデアを具現化するために、どの材料を使うべきか、毎回充分に検討します。
施工面積、敷地の気候、施工の条件など様々な点について検討し、相応しい材料であるかどうかよく考え、最後まで妥協せずに検討し見極めるようにしています。
そしてモックアップを作成し、問題点あるいは改良点など実際に確認します。
設計の初期の段階から工事が終わるまで、材料や技術について考え検討し続けることで、その建築デザインのアイデアを具現化するための最適な材料、技術に出会うことができると思うのです。


どのようなトレンドが建築や都市建造物にみられますか?

人類が20世紀半ば頃に確立した「近代都市」が、2013年現在においても依然として、建築や都市建造物のトレンドであり続けていると思います。
世界中に近代都市が建設され続けています。
近代都市は、建築形式、交通形式、生活形式、エネルギー形式などほとんど一様であり、世界中どこに行っても同じような形式による都市がつくられ続けています。
この傾向は21世紀半ばまでは続くものと思われます。


環境配慮した建造物(屋上緑化、高反射塗膜、太陽光屋上パネル)の重要性を、どのようにお考えですか?

環境や風景とどのように関わればよいのでしょうか。
多くの場合、どのように関わればよいのか分からないのです。
環境や風景は、世界各地で様々な違いがありますから、環境や風景との関わり方にも、様々な異なる方法があるはずです。
その方法を、毎回発見することが重要であると考えます。


あなたの作品はそれが建てられている場所の風景や地域性に影響を受けていますか?
また、シーカはそこでどのように関わっていますか?


ほうとう不動では、風景と一体となる建築を提案しました。
日本の地方都市では、幹線道路沿いの風景はどこに行っても同じような風景になってしまっています。
大きな駐車場とパターン化した店舗建築が道路沿いに立ち並んでいるのです。
富士山の麓の観光地である河口湖町ですら、幹線道路沿いの風景は同様なのです。
そのような日本の風景の問題に対して、新しい風景のあり方を提案したいと思いました。
ほうとう不動の敷地からは南に大きな富士山がそびえたち、富士山に浮かぶ雲がふわりと降りて来たようなイメージで建築を実現することで、風景と建築を一体として体験できると考えたのです。この建築は自由曲面鉄筋コンクリートシェル構造による、複雑な形をした建築であり、建物表面の仕上げとして、防水性能、耐久性、変形などに対する伸縮追従性、複雑な形に対して施工可能であることなど様々な条件かたシーカのウレタン塗膜防水が最適であると考えました。


作品をつくる上で、何か主となるテーマをお持ちでしょうか?
もしあれば、それは何ですか?

環境と共生する建築。
環境とより積極的に関わることで、人類の新しい豊かさや喜びを生むような建築というものが可能だと考えています。

屋内と屋外の建築。
建築は屋内をつくるものであると考えられがちですが、屋内と屋外の新しい関係を発見することができれば、新しい建築形式を発明することができると考えています。


今後こういったものをデザインしたいという夢はお持ちですか?

1000年後も残るような建築をつくりたいという夢があります。


あなたが興味のある対象、物体は何でしょうか?

プレキャストコンクリート
ダクタル

あなたの目標の中で最大のチャレンジは?
どのような点でそのように思われますか?

環境や風景との関わりや、屋内と屋外の関係について新しい方法を発見したいと考える先には、現代の人類が考える建築や都市もすばらしいと後世の人々に感じてもられるようなものをつくりたいという思いがあるからです。


シーカと関係することは、どのようなことでしょうか?
シーカができることはどのようなことでしょうか?
どのようにしてシーカと協同できるでしょうか?

プレキャストコンクリートを使って、素晴らしい建築を実現してみたいという夢があります。
そのようなプロジェクトに出会える日を楽しみにしています。
建築のアイデアを構想する初期の段階から、工事の完成まで長い長い道のりの中で様々な困難もあると思いますが、シーカの協力を得て、現代の人類を代表するようなすばらしいプレキャストコンクリート建築を実現したいと思います。


2013年4月~5月におけるチェコでの展覧会にて、どのような作品・トピックを拝見できるでしょうか?

「空想」というテーマにより、無数のスケッチを空中に浮かべます。
建築を考える際に、スケッチを描きます。そのスケッチの99%はダメなスケッチです。
しかし、1%のすばらしい発見があるのです。
空想したことの99%はダメな空想なわけですが、あえてその膨大なスケッチを空中に浮かべ、その中をあるいて頂く展示をします。建築を考えるという仕事は、99%のダメなスケッチを描き続けることでもあるということをありのままに展示します。
この展示空間は、私の頭の中のようでもあると思います。空想しつづけスケッチをしつづける私の頭の中をさまよい歩いて頂き、ときどきmoon chairに座り、ゆりかごに揺られるようにゆらゆらと時間を過ごし、空想の世界を体験して頂けたらと思います。

建築とは現実である。ただ現実に現実で答えるのではなく、現実を超えた何かを生みだしていく。この何かを求める時間が空想の世界である。
この空想の世界から生まれたものを建築という現実に置き換えていく。
現実と建築のはざまにほんの少しだけ漂っている世界=空想の世界を体験してほしい。