「建設用化学製品/モルタル」に関する長期研究プログラムの対象となるのは、鉱物性結合剤系に関係するあらゆる開発です。

コンクリートおよびセメント製造業界における原材料の効率的な利用およびCO2排出量の低減への取り組みは、環境保護の観点から最近注目を浴びています。これに対して、最近販売したセメント用粉砕助剤(シーカグラインド®シリーズ)は、セメント製造におけるエネルギー消費量とCO2排出量の低減に貢献します。

スラグ、フライアッシュ、石灰石のようなセメント置換材料の使用は、セメント製造におけるCO2オフセットの向上に向けた一つの選択枝ですが、強度発現の遅延を考慮すると建設用途はおのずと限界があります。これに対して、これらの結合材の性能を普通ポルトランドセメントの性能レベルまで向上させることが可能となる硬化促進剤、シーカラピッドは、前述のエコマテリアルの活用に向けて重要な役割を担います。

昨今の高層ビルやトンネル建設ニーズにおいては、わずか数年前までは多くの技術者の夢でしかなかったような高性能製品を必要としています。現在、ビスコクリートテクノロジーに基づいた高性能製品の使用は、凝結遅延を伴わない安定した施工性を呈する、均質かつ高品質なコンクリートの製造を実現できます。一例として、品質要求のきわめて高い建設工事、たとえばゴットハルトトンネルや上海の世界金融センターなどへの適用事例が挙げられます。

化学混和剤の使用量はコンクリート全体の容積に対してごく僅かですが、コンクリート製造には必要不可欠な材料です。セメント、砂および骨材の品質は、世界各地で大きく異なります。これらの変動要因はコンクリートの品質を大きく左右する事が知られています。また、製造バッチ間の品質のバラツキや、環境温度の違いによる性能のバラツキも見逃せません。これらの外乱要因を極力排除し、コンクリート品質の安定化を図るため、とりわけボリュームレンジ向け用途には、化学混和剤のロバスト性が非常に重要となります。すべてのシーカグループにおける混和剤配合の基本となっているビスコクリート®テクノロジーは、この厳しい課題の克服に役立つ技術であり、最近ではシーカプラスト®という製品として世界中の市場に導入されています。

石膏用途関係の化粧版やスクリードにおける分散メカニズムは、既知のセメント分散メカニズムと異なります。しかしながら、化粧版用のビスコクリート®V G-2(液体)、モルタル製造用途のビスコクリート®パウダーV225およびV425は、従来のセメント分散剤の範囲を超える性能を実現します。

これらの課題を全て解決するためには、分散作用と同様に水和作用のメカニズムを探求し理解することが、スムーズな開発を進めるために最も重要です。